17年12月8日の活動


研究室見学会:廃棄物処分工学研究室


 先日、堀RAが個人的に廃棄物処分の研究室を訪れたところ、「見た事のない、便利な実験機器がありました」と関心を示し、早速自身の研究室でもその機器を導入したそうです。そのような経緯もあり、一度他の研究室の様子を見てみてはどうか?との意見も寄せられていました。
 今期から参加している方からは、他研究室の研究を聞きたいとの声もありましたので、丁度良い機会でした。皆さん活発に意見交換されていたと思います

  • 実験内容に関する紹介

実験室訪問に先立ち、まず廃棄物処分工学でどのような研究がなされているか、その概略を岡田RAから紹介されました。主な内容は以下のとおりです。

  • 廃棄物処分では、これまで埋立処分に関する研究を行ってきた → 埋立模擬実験(カラム試験)
  • 現在では、廃棄物の埋立又は再資源化のための、前処理(炭化処理、溶融処理etc)に関する研究もある。
  • これらのテーマを元に、化学実験中心の研究を行っている。

  • 実験室訪問
 上記の紹介の後、参加者一同で実験室へ赴き、説明のあった装置や実験の状況等を見学しました。

(1) 埋立模擬実験(カラム試験装置)

 現在、この実験を行っているのは、当研究室の黄RAです。彼女から参加者の皆さんに実験装置についての説明が ありました。 黄RAは、都市ごみ炭化物の埋立模擬実験(カラム試験)により、焼却灰埋立との比較を行っております。
すなわち、都市ごみ処理として、炭化処理(新しい処理技術)⇔ 焼却処理(従来の処理)の比較研究が主たる目的です。

(2) 炭化装置

 上記で説明したように、こちらの炭化装置も黄RAからご説明いただきました。炭化装置自体は、3年前に設置されたものです。設置当初は構造的な問題が多く、ひとつひとつを手作業で修正しながら、現在の安定した実験装置になっているとのことでした。

(3) 実際の実験の様子

 化学実験室において、岡田RAより簡単な実験操作の様子を見せて頂きました。化学薬品を用いた各種実験は、劇薬を使用するものが多く参加者の皆さんは大変慎重な面持ちで見学されておりました。廃棄物処分工学研究室では、概ねこのような化学薬品を用いた実験が多いため、使用する薬品にも注意を要します。濃塩酸・硝酸・硫酸・フッ酸などの他、 水銀、シアン、クロムといった毒性の高いものが一例で、コンピュータによる使用管理を行っているとのことです。

(4) 分析室

 最後に、分析に使用する機器の見学を行いました。マイクロウェーブ分解装置、ICP-MS、原子吸光光度計、蛍光X線、 電子顕微鏡、TOC分析装置、イオンクロマト、ガスクロマト、粒度分布測定装置etc。廃棄物処分のみならず、他の研究室と共同で使用するものもあるため、非常に多くの装置が設置されておりました。


  • 次回の活動内容について
 
次回も引き続き、研究室訪問を行います。次は資源再生工学研究室をお邪魔する予定です。資源再生の堀RAにご紹介頂き、研究室でどのようなことを行っているのか、どんな装置があるのかを見学します。


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