

研究室という場所
研究室は研究・教育・学習の場です。その効率を高めるためには、学生・教官を問わずすべてのメンバーにとって、余計な気を使わないで自分のすべきことに打ち込める、快適な場であることが必要です。このため次のことを心がけてください。
1. 周囲の人間が不快感を覚えるような言動は慎む。
2. 周囲の人の活動の妨げになる行為は慎む。
3. 良い人間関係の構築を心がける。
また前任地での経験から、研究室は精神的に風通しの良い場所でなくてはいけないと考えています。何か問題があれば遠慮せずに相談してください。
研究室をより快適な、学習・研究のはかどる場所にするための提案は大歓迎です。
研究室での義務
学習・研究活動を行うのは当然ですが、それ以外に以下に挙げることは特別な理由がない限り行って下さい。
1. 研究室の公式な活動(たとえば各人の研究内容を話すセミナーや輪講など)への参加。
2. 研究・学習上の疑問や科学に関するニュースなどについて話し合ったり、教え合ったりすること。
3. 計算機などの機器ややソフトウエアの使用法を教え合うこと。
4. ゴミの処理や部屋の清掃など、快適な研究・居住環境を維持する活動。
5. その他、研究室の公的活動の手助け。
研究指導について
指導教員の責任を果たすために、テーマの選定や日頃のアドバイスには出来るだけの努力を惜しまないつもりです。ただ、研究を始めるときには結果がわかっているわけではないので、テーマには「あたりはずれ」があることは承知しておいてください。また、教員の能力にも限界がありますから、間違ったことを言うこともある(間違いばかり言う?)かもしれませんが、そのときは遠慮なく反論してください。
論文の著者について
1. 研究内容に貢献していない者は著者に含めない。
(当たり前のことだと思いますが、念のため)
2. 第一著者になるのは、研究を着想した者・研究を実行した者・論文を執筆した者・結果の解釈に多大な貢献した者のいずれかである。
学生さんが行った研究の論文に関しては、本人が論文を執筆して第一著者になるのが普通です。
実験屋さんとの共同研究をする機会が出てきましたので、その場合の一応のルールも示しておきます。
1. 実験結果と計算結果の両方を論文に掲載する場合、共著とする。
2. 一方のアイデアに基づいて、他方が実験または計算を行った場合には、そのアイデアを支持する結果が得られ、アイデアがその論文で初めて公表される場合には共著とする。アイデアが支持されなかった場合は共著とはしない。また、アイデアが予め他の論文で公表されている場合には、その論文を引用することとし、共著とはしない。
3. 実験または計算を始める際に貢献が無い場合でも、結果の解釈に大きく貢献する重要なアイデアを提案した場合は共著とする。
セミナーについて
研究室のセミナー・輪講は内輪の集まりなので、どんなことを言っても恥にはなりません。知らないことや分からないことをどんどん聞いて、自分の知識・能力を高める場にしてもらいたいと思います。
教えること・教えないこと
セミナーや研究指導で、教員が持っている知識を教えることは当然です。しかし、時には「自分で考えてみて。」と言ってすぐには教えないことがあります。これは、「このことに関しては本人にもう少し深く考えてもらった方が良さそうだ。」と感じたときにそうするのであって、嫌がらせをしているのではありません。誤解のないようにお願いします。
卒業・修了について
入学はそのまま卒業・修了を意味するものではありません。一定の水準に達していないと考えられる場合には、卒業・修了は認めません。また、標準の年限でその水準に達することが難しいと思われる場合には、その時点で相談しましょう。
「水準」は、まじめにやっていれば到達できる程度です。
およそのペースとしては、10月末までには計算プログラムが完成し、結果が出始めていることが望ましいでしょう。その後、結果を考察しつつ補足計算や、結果の物理的解釈を検証する計算を行いつつ、論文を執筆します。12月末を目処に初稿を完成させて下さい。
休みとプライベート
春・夏・冬休みの期間は、原則としてセミナーや輪講はお休みにしますので、旅行などのふだん出来ない活動をどんどん行って結構です。普段も、土曜日・日曜日は研究室に来る義務はありませんし、研究室に居る時間もセミナー・輪講などの公式な活動に支障がない限り自由です。もちろん通常のプライベートな活動に口を挟むことはありません。
ただし、研究が遅れて卒業・修了が出来なくならないように、自己管理してください。
研究室が自分に合わないと感じたら
遠慮なく相談に来て下さい。研究室内の問題が改善されれば良いのか、研究室を代わったほうが良いのかなど、相談しましょう。
その他諸々の問題については
早めに相談に来て下さい。
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