ニュース&レポート

工学研究院・工学院の
ニュースをお伝えします。

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来年こそは

7月末、本学工学部生をはじめとする学生チームNorthern Wingsも出場した鳥人間コンテスト2019が琵琶湖にて行われた。当チームの部員達も大会に向けて寝る間を惜しみ製作、テストフライトに励んできた。大会前日、この日は見事なまでな快晴であり炎天下の中最終準備に部員一同胸を躍らせて取り組んでいた。そして大会当日、全国の大学から機体が集結する中、悪夢もまた琵琶湖に到来した。台風である。川も同然な水流を成すほどの風が吹き荒れ肌に雨がしたたる。当チームはこの日の最後のフライト予定だったが翌日二日目の最後に延期された。二日目、台風は過ぎ去り再び炎天下の中、未明から大会運営と共に飛べるタイミングを模索しながら待機し続けたが日が暮れるまでに飛ぶことは絶望的であり琵琶湖の空を羽ばたくことは叶わなかった。

当チームでは毎年機体を一から作り直すため今年の機体は解体され、飛ぶことはない。しかし技術やデータとして次の代へ引き継がれ、改良されながら残り続ける。来年こそは、湖上で羽ばたかせようと今日もまた製作に励んでいる。

(人力飛行機製作サークル)

実際に機体を飛ばすプラットホーム
当チームの牛柄の機体
(暑さ対策でプロペラと主翼部に保護がほどこされています)

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ジンギスカン、下で食べるか? あいだで食べるか?

キャンパスの至る所がBBQで賑わう北大の夏。最大の面積を誇る工学部エリアでは、様々な楽しみ方がみられます。小雨が降る夕方、D棟の下では立食形式でBBQを楽しむ方々がいました。中央通り側へと続く芝生の広場が、爽快感を引き立てます。持ち上がった建物が屋根の役割を果たすため、夕立が心配な日はここが理想的かもしれません。

一方、J棟とK棟のあいだには、放課後、部門での懇親会を始める方々の姿がありました。来年度は研究室が移転するため、イスを持ち出してのBBQは今年が最後となるそうです。くし状に並ぶ建物のあいだを煙が上っている風景が印象的でした。このほか、N棟の中庭も人気スポットです。

工学部エリアの多様な環境を活かし、節度を保って充実したジンパ・BBQのひとときをお過ごしください。

(建築計画学研究室 大伏 玄泰)


工学部では「工学系学生・教職員である、教育・研究活動を妨げない、火やゴミの始末をしっかりと行う」を条件に自由なBBQが認められています。

バイオメカニカルデザイン研究室の皆さん(7月・D棟の下にて)
人間機械システムデザイン部門の皆さん(8月・J棟とK棟のあいだにて)

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2019年春の叙勲受章について

5月21日(火)に発表された令和元年春の叙勲にて、本学工学研究院に所属されていた、栃内香次本学名誉教授及び伊藤獻一本学名誉教授の2名が、瑞宝中綬章を受章されました。本勲章は公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた方に授与されるものです。

(総務課総務担当)

栃内 香次 名誉教授

栃内香次氏は、昭和39年3月北海道大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程を修了し、北海道大学工学部講師、助教授を経て同62年4月に教授に昇任し、平成14年3月に同大学を退職されました。その後、北海学園大にて、大学院経営学研究科長を務められました。平成22年3月に同大学を定年退職するまで、両大学で46年間にわたり一貫して情報科学の教育・研究に尽力された他、学内情報基盤施設にも関わり、その発展に貢献されました。

伊藤 獻一 名誉教授

伊藤獻一氏は、昭和42年3月に北海道大学大学院工学研究科機械工学専攻博士課程を単位取得退学後、同年4月に北海道大学工学部講師に採用され、同43年4月に助教授に昇任されました。昭和44年3月に同専攻博士課程を修了し、工学博士の学位を取得されました。昭和57年11月北海道大学工学部教授に昇任し、平成9年4月に北海道大学大学院工学研究科教授に配置換えとなられた後、平成15年3月に定年により退官するまで、燃焼工学及び宇宙環境応用工学の分野の発展に尽くされました。

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日本初、ハルトプライズ地域予選にて
北海道大学の学生チームが優勝!

4月27日(土)、28日(日)東京で開催されたハルトプライズ地域予選において、北海道大学工学院学生他、4名からなるチーム「アクアモウ(AQUAMOU)」が、見事優勝を果たし、全世界の地域代表40チームの一つに選ばれるという快挙を成し遂げました。

チーム名の「アクアモウ」とは、英語で水産物の養殖を意味する「Aquaculture(アクアカルチャー)」と、日本語でネットワークを意味する「網(モウ)」を合わせた彼らの造語です。彼らのビジネスプランは、成長の早いティラピアという魚を用いて持続可能な水産養殖ネットワークをつくり、地方の若者の雇用を創出しようというものであり、まずはナイジェリアで始め、さらにアフリカの各地域に広げていくことを計画しています。

見事東京予選を勝ち抜いたアクアモウの次のステップは、この夏にロンドンで行われるアクセラレータープログラム、いわゆるトレーニングイベントです。ここで40チームが6チームまで絞られ、残ったチームだけがニューヨークの本戦に進むことができます。

(総務課総務担当)

左からケルビン・イコグバ(Kelvin Ikogba)さん、ランジャニ・ラジャゴパル(Ranjani Rajagopal)さん、坪井里奈さん、イフェアニー・チュク(Ifeanyi Chukwu)さん、錦織秀伸さん。(写真:ハルトプライズ提供)
ハルトプライズ(Hult Prize)
ハルトプライズ財団が主催する世界最大の学生起業アイディアコンペで、国連が示すSDGs(Sustainable Development Goals)に関連したテーマが毎年設けられ、世界中の学生が起業アイディアを競います。今年は「若者の雇用:10年で1万人の雇用を生むベンチャーの基礎を築く」をテーマに、勝利チームには起業資金として100万ドル(約1億1千万円)が贈られます。地域予選は世界30都市で開催され、東京予選には京都大学、デ・ラ・サール大学(フィリピン)、ロンドン・クイーン・マリー大学(イギリス)などから約45チームが参加しました。