木村祐哉 修士2年 / Yuya KIMURA M2
微生物燃料電池の出力向上に向けた電極の改良
微生物燃料電池 (MFC) は,下水処理を行いながら有機物の化学エネルギーを再生可能エネルギーとして回収できる装置である.一般的には,アノードでは嫌気条件下での微生物代謝によって有機物が酸化され電子とプロトンが生成される.生成された電子とプロトンは外部回路や溶液を通してカソードに渡り,酸素を主とした電子受容体とともに還元反応に利用される.MFC は嫌気条件下で有機物分解を行うため,電力消費の大きい曝気や余剰汚泥の処理を必要としない下水の処理を実現できる。MFCの課題として,スケールアップの難しさや下水中のCODを水質基準まで安定して処理できないこと,回収電力量が非常に小さいことが課題となっており、本研究では電極の改良によるMFCの性能向上を目指す。