牛山美緑 修士2年 / Minori USHIYAMA M2

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  • 出身高校:県立岡崎北高校(愛知県)
牛山美緑

研究テーマ

海洋性Anammox細菌‘Candidatus Scalindua japonica’における炭素固定経路の実験的検証

研究概要

Anammox(嫌気性アンモニア酸化)細菌は近年、地球上の窒素循環に重要な役割を果たしていると注目されている。‘Candidatus Scalindua’は主に海洋に生息するAnammox細菌であり、海洋における窒素除去の50%以上を担っていると考えられている。しかし、‘Ca. Scalindua’の生理学的特性についての情報は非常に限られており、その生態学的地位はほとんど明らかになっていない。
Anammox細菌は絶対嫌気性独立栄養細菌であり、二酸化炭素を炭素源として使用している。独立栄養細菌の炭素固定経路は、進化の過程でその生態学的地位の影響を受け変化していったと考えられており非常に多様性が高い。これまでに行われたゲノム解析の結果から、Anammox細菌はアセチルCoA経路を炭素固定経路として使用していると提唱されているが、‘Ca. Scalindua japonica’はアセチルCoA経路に加え還元型TCA回路の遺伝子を全て所持していることが明らかになった。しかし、実際に‘Ca. S. japonica’がどのような炭素固定経路を使用しているかについては検証された例がない。そこで本研究では、本研究室で集積培養に成功した海洋性Anammox細菌‘Candidatus Scalindua japonica’について炭素安定同位体ラベリングパターンの追跡手法を用いた代謝経路分析を行う。

学会発表
  1. Anammox 細菌の炭素固定経路の実験的検証
    牛山美緑, 力石嘉人, 布浦拓郎, 押木 守, 金田一智規, 岡部 聡
    第25回衛生工学シンポジウム (2017年11月10日, 北海道大学, 札幌)
    (ポスター発表)