中村 新 修士2年 / Arata NAKAMURA M2

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  • 出身高校:北海学園札幌高校(北海道)
中村新

研究テーマ

ノロウイルスの適応進化による遊離塩素耐性獲得メカニズムの解明

研究概要

我が国を含む先進国社会においては、上下水道の普及、水処理技術の飛躍的向上および医学的知見の蓄積により、古くから猛威をふるっていたコレラや赤痢などの細菌由来の水系感染症はほぼ完全に封じ込められたと言える。一方で衛生状態の向上した先進国社会においてもノロウイルスによる感染症被害が散発しており全く制御できていないのが現状である。このことは、上下水道設備をはじめとする先進国の社会資本に対し、ノロウイルスが特異的な遺伝的適応を示していることに起因すると考えられる。本研究では、この独自の仮説を検証するために、上下水処理で広く用いられている遊離塩素処理に着目し、ノロウイルスが遊離塩素処理に対して適応進化より塩素耐性を得るメカニズムの解明を目指している。

論文
  1. Culture-independent evaluation of nonenveloped-virus infectivity reduced by free-chlorine disinfection
    Sano, D., Ohta, T., Nakamura, A., Nakagomi, T., Nakagomi, O. and Okabe, S.
    Applied and Environmental Microbiology, 2015, 81(8), 2819-2826.
学会発表
  1. 遊離塩素処理がノロウイルスの遺伝的多様性に与える影響
    中村新、渡辺幸三、八重樫咲子、岡部聡、中込とよ子、中込治、佐野大輔
    第50回日本水環境学会年会 (平成28年3月16-18日、アスティとくしま)
  2. 遊離塩素処理がノロウイルスの進化に与える影響に関する研究(ポスター発表)
    中村新、富岡哲史、岡部聡、佐野大輔
    第22回北海道大学衛生工学シンポジウム (平成26年11月21日、フロンティア応用科学研究棟、北海道大学)
  3. カプシドタンパク質表面上のカルボニル基量をめやすとしたカリシウイルスの不活化評価
    佐野大輔、太田崇智、中村新、中込とよ子、中込治、岡部聡
    第62回日本ウイルス学会学術集会 (平成26年11月10日-12日、パシフィコ横浜)