(1)水溶液からの機能性複金属化合物のソフト合成プロセス |
ゲル化燃焼法による機能性セラミックスナノ結晶の生成 |
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金属硝酸塩の混合水溶液にクエン酸やグリシンをゲル化剤として加えて150℃程度で熟成したのち、
300℃程度の電気炉中で有機成分を焼成すると、ゲル化剤が燃料としても作用する燃焼合成反応が起こる。
このゲル化燃焼反応によって、20〜100nmの結晶子径をもつ複酸化物の微粉体が得られる。ZnO-In2O3系透明導電体、
BaMおよびZ型フェライト磁性体およびギガヘルツ帯電波吸収体、Y2O3:Euなどのプラズマディスプレー用蛍光体、
Li-Mn-O系リチウムイオン電池用電極材料などへ適用した。なおこれらの複酸化物は固相反応では1000℃以上の高温で合成される。 1999〜2001年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)11450249 2002年度住友金属鉱山研究助成 2003年〜2004年度科学研究費補助金若手研究(B)17750190 他 |
セラミック-バイオ-ナノハイブリッドの合成と生体応用 |
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DNA、ATPなどのバイオ分子、糖質やある種のバクテリアやウイルスは、
無機固体表面や構造中に選択的に吸着することがある。この現象はこれら
バイオまたは無機物質の選択分離やドラッグデリバリーへ利用される可能性がある。
DNA、ATPなどのバイオ分子を層間にインタカレーションするハイドロタルサイト
様層状水酸化物について、超強磁場中で共沈析出挙動を検討するなどによって、
その粒径や結晶性などDDSに必要なファクターを制御することに成功した。
北海道大学歯学部や北海道工業試験場と共同研究を始めている。
また層状チタン酸のイオン交換挙動の利用についても検討している。 1997〜1999年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)09555277 2003〜2005年度科学研究費補助金基盤研究(C)14600600 2005年度「協働型開発事業−地域COEの形成−」特別教育研究経費連携融合事業 |
超酸素イオン導電体Nd9.33(SiO4)6O2単結晶における |
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300〜600℃の温度域において酸素イオン導電体として有名な安定化ジルコニアを2桁程度凌ぐ
導電度をもつアパタイト型Nd9.33(SiO4)6O2の単結晶（直径7mm、長さ100mm）を、
浮遊帯溶融法によって作製した。X線単結晶精密構造解析および中性子回折によって、
その導電機構は従来から考えられてきた単純なチャンネル伝導ではなく、
希土類イオン欠損が関係したSiO4基の回転が導電経路を誘起していることを明らかにした。
またゾルーゲル法によって薄膜を作製して、中温型燃料電池への応用を図る実験も始まっている。 |
層状二酸化マンガン懸濁液からの |
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リチウムイオンのインタカレーション材料としてLiCoO2などを正極とするリチウムイオン電池が、
携帯電話をはじめとする様々な小型機器用の二次電池として使われている。より安価な正極材料の開発が求められており、
一次電池に広く用いられてきた酸化マンガンを二次電池にも利用することが求められている。
高い充放電容量と大きな繰り返しサイクル数を併せ持つ酸化マンガンを求めて、
層状酸化マンガンNaxMnO2の層間にV5+イオンを層間を支える柱としてインタカレーションする反応を調べるうちに、
多孔性のあるMnV2O6・4H2Oの生成することを見出した。水溶液中において、
VCl3が二酸化マンガンを還元溶解しながらMnV2O6・4H2O を生成する新しい反応として注目される。 |
微小重力場における混合金属塩水溶液の凍結析出挙動 |
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落下塔で自由落下するカプセル、または急降下する航空機中で20秒以下の短時間発生する
微小重力場において混合金属塩水溶液を冷却凍結すると、生成する微細な氷の樹枝状晶の
隙間に析出する金属塩は通常の１G中で凍結して得られる析出物よりも混合の均一性が高まり、
高温で焼成すると複酸化物が得られ易いことを見出した。またAlCl3・6H2OのAl(OH2)6鎖など
結晶構造中に一次元鎖をもつ物質では、微小重力場において析出すると結晶性の向上することも見出した。
現在は研究を中断している。 1998〜2000年度日本宇宙フォーラム宇宙環境利用に関する地上研究公募など |
