環境人間工学の課題

環境人間工学は、人間を主体とした視点から、安全・健康・快適性・パフォーマンスを向上させる環境の創出を目指す学問です。 温度・湿度・光などの複合的な環境要因を含む、住居、職場、都市、極限環境など多様な環境を対象に、科学的根拠に基づく評価手法や制御技術、設計指針を構築します。

現代社会は、高齢化の進展、気候変動による暑熱リスクの増大、エネルギー資源の制約など、複合的かつ深刻な課題に直面しています。 私たちは、これらの背景を踏まえ、人間の多様性(個人差やライフステージの違い)を尊重したダイバーシティ視点と、省エネルギーとウェルビーイングの両立を重視し、人体側と環境側の知見を有機的に統合して、課題を解決していきます。 これにより、人の生理応答や健康影響の科学的評価に基づいた、持続可能で安心して暮らせる人間環境の実現を目指します。

研究は、以下の3つを柱に展開します。
1. 人体への各種環境影響の客観評価
2. 職・住・極限環境のファシリティマネジメント
3. 人体と環境の統合評価に基づく環境制御手法開発

これらの研究活動を通じて、新たな評価指標や基準を創出し、国際標準化や社会実装を推進することで、将来にわたり安全・健康・快適な人間環境づくりに貢献します。

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