拠点形成の目的
触媒を用いる物質変換と創製は科学技術政策の重点分野を横断的に包括する基盤研究として、機能性材料の創製、化学変換、エネルギー変換などにおける技術革新を達成してきた。本学における触媒研究は、昭和18年の触媒化学研究所の設置に始まり、国内外における中核的研究機関としての役割を担ってきた。また触媒化学の実学的重要性から、学内他部局においても精力的に研究され、基礎理論、表面解析や修飾、触媒反応や実用化触媒の開発などで内外に高く評価される多くの先駆的業績をあげてきた。現在触媒研究は同センターに加えて、工学研究科、理学研究院など学内8部局におよび、多くの関連分野を擁する基盤研究の一つに成長している。本プログラムはこの触媒研究を、物質科学の中心的課題である物質変換と物質創製の基盤研究として拠点形成を図るものである。この目的を達成するために、北海道大学が現在進めている学院・研究院構想にもとづき、理学院、工学研究科、化学系関連部局の教育組織を「物質科学院」に改組して教育拠点を形成する。また、北海道大学とアジアの協定校で構成する「物質科学国際連携大学院」を新設して、アジアにまたがるネットワークの形成とトップクラスの博士育成をはかる。両大学院を拠点として、物質科学における総合的教育と研究、アジアを中心とした海外交流の拡充、次世代フロントランナーの育成を行い、21世紀に向けた物質科学のイノベーションを達成する。

 

拠点形成計画の概要

1) 基盤研究:
触媒関連研究に従事する22名を (1) 基礎理論と解析、(2) 触媒設計、(3) 物質変換、(4) 物質創製の4グループに構成し、触媒を用いる次世代物質変換法の開発と機能性物質や材料の創製を推進する。


2) 「物質科学院(仮称)」における総合的・系統的教育研究体制:
工学研究科3専攻と理学院化学専攻の教育組織を「物質科学院」に統合する。これにより、物質科学における総合的教育研究体制、海外連携や産官学連携機能の強化、海外に開かれた大学院と持続的競争力の確保を達成する。

 

3) 「物質科学国際連携大学院(仮称)」における人材育成とアジアネットワークの形成:
北海道大学とアジア協定校からなる「物質科学国際連携大学院(博士課程)」を新設して、アジアの人材育成、ネットワークの形成、共同研究や交流の拡充、優秀な留学生の増員をはかる。授業料や生活費に対する充実した経済支援、トップクラスの選抜、国際的指導体制を柱として国際レベルの大学院教育を行う。

 

4) 若手研究者育成プログラム:准教授・助教の育成と国際化支援事業
イノベーション研究支援、国際共同研究支援、国際連携大学院を中心としたアジアネットワーク活動を通じて、若手研究者によるフロンティア研究と若手研究者の育成を推進する。

 

5) 国際性・独創性豊かな研究者・技術者育成の大学院教育プログラム:
RAやTAなどの経済支援を充実するとともに、英語授業、海外短期留学・インターンシップ、プロジェクト研究を通じて国際性・独創性豊かな研究者・技術者を養成する。