研究紹介

限界飽水度法を用いた耐凍害性評価

空間システム講座
建築材料学研究室

屋外暴露前後で耐凍害性が大きく異なるコンクリートがあることが近年報告されています。これは使用環境における材料性状の変化が一因と考えられており、実環境の影響を考慮した建築材料の劣化予測手法が求められています。限界飽水度法(RILEM CDC3)は、図に示すように、材料の凍結融解で劣化する限界の飽水度(Scr)を求め、別に求めた材料の吸水性状(Scap)の比較から耐凍害性を評価するものです。この方法によれば、材料の性状変化を容易に考慮することが出来ることから、実環境の影響を考慮した劣化予測手法を構築できる可能性があります。当研究室では、その点に着目し、コンクリートをはじめとする各種建築材料の限界飽水度法を用いた劣化予測手法の研究を行っています。

図 限界飽水度法の概念図