研究紹介

巨大都市と環境破壊、温暖化、森林火災

空間システム講座
空間形態学研究室

「巨大都市と環境破壊、温暖化、森林火災との拘わり」に関する研究

世界遺産のレバノン杉やイースター島のモアイ像の例からの教訓は、“森林を破壊した文明は滅びる”とも言えます。さて現在、世界人口の急増に伴い、各地に人口が百万人を越すような都市=メガロポリスが数多く出現しています。多くのメガロポリスでは、ヒートアイランド現象ばかりでなく、東京のように、広域大気汚染や局所的集中豪雨を併発し、エネルギーや資源の利用効率をますます悪くし、負の悪循環が発生しています。欧米のメガロポリスは、既に中緯度帯の森林資源などの天然資源を食い潰しており、人類に残された天然資源、例えば森林は、熱帯と高緯度地帯に存在するだけとなっています。

そこで、“21世紀の巨大都市は地球環境への配慮なしには存続できない”との認識に立ち、今起きている環境破壊、温暖化、森林火災などと巨大都市との関連を研究しています。主な研究例は下記のようなものがあります。

1. 都市のヒートアイランド現象の解消のための、都市と森林の関わりや、都市の空間形態についての研究

2. インドネシア・カリマンタン島の持続可能な開発についての研究

3. 開発拠点都市の北海道・札幌とカリマンタン・パランカラヤの比較研究

4. アラスカやシベリアのタイガ地帯での森林火災、インドネシアの泥炭火災など、地球規模のバイオマス火災と地球の温暖化の関連などについての研究

図 アラスカの森林火災から発生した、巨大火災雲