研究紹介

建築・都市の形態と色彩究

空間システム講座
空間形態学研究室

フラクタル理論に基づく建物の集合形態の特徴分析

本研究では、建物の集合形態をフラクタル理論を用いてシュミレーションし、実際の集落形態との比較を行うとともに、その空間構成の環境上の特性を分析します。フラクタル次元は、1次元や2次元といった整数次元ではなく、例えば1.2次元といった非整数の次元をとるところに特徴があり、フラクタル次元を指標にすれば、細かい尺度で空間構造の次元を測ることができ、都市や建物の集合形態の多様性を分類したり、分析したりできます。

図 セル・オートマトン理論による形態形成

街路景観の色彩特性

色彩は景観を構成する要素であり、都市空間の景観評価をする際には色彩が与える心理的な影響を無視するわけにはいきません。そのためにも色彩を定量的・客観的に分析する方法が求められます。本研究では、視野に入る町並み全体を分析対象として写真から明度の影響を受けないx y − 色度分布によって色彩特性を分析しています。これによって景観の色彩分布の密度を把握し、定量的な評価を行うことができます。