研究紹介
生体適合材料のマクロ・マイクロ変形特性
マイクロシステム講座
インテリジェントデザイン研究室
インテリジェントデザイン研究室
生体適合材料としてチタン系材料が広く利用されています。しかしながら、その力学特性の解明は遅れており、マイクロレベルの生体インプラントとして利用する場合、チタン系材料のマクロおよびマイクロレベルでの変形特性の詳細な把握が望まれています。 そこで、CPチタンとチタン・バナジウム合金の基本的変形特性の解明を行い、インプラント設計に適用する研究を行っています。
その一例として、チタン・バナジウム合金による変形速度依存性とクリープ変形特性実験の結果を図1に示します。
図1 Ti-6Al-4Vの粘性変形特性
チタン・バナジウム合金には変形速度依存性があり、また、クリープ変形の応力依存性が著しく高いため、実際にインプラント材料としてチタン・バナジウム合金を用いたときにその粘性変形が問題となることを明らかにしています。さらに、図2に示す微視的組織と巨視的力学特性を結びつける理論の検討も行っています.
図2 繰返し負荷後の転位構造