各種シュレッダーダストからの湿式選別法による有価物回収

Tel: (011) 706-6315
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博士課程:
  • 桑山豊 
 
COE リサーチアシスタント
廃棄物資源工学講座資源再生工学研究室


研究テーマ

SR類は嵩張るため輸送や最終埋立が困難であり、塩素分や不燃分などの不純物が多すぎるため熱源として不向きである。それに加え、製品のリサイクル率の観点では,SRからより多くの有価物を回収することが必要である。これらのことから、SRからの不純物の分離除去、有価物の分離回収のための技術開発が必要性を増している。それには、選別前に有価物同士を単体分離(突き刺さったり,絡んだりしている成分を外す)し,選別精度の高い手法を用いて選別を行なう必要がある。本研究では,各種SRの処理法について、本研究室で見出されたウレタンからの細電線や金属粉の脱離法のための最適条件の検討や,脱離メカニズムの解明。さらには、ASR処理で従来用いられている乾式法よりも選別精度が高いとされる湿式選別法を用いた、より高度な有価物と不純物の分離手法の開発を行う。


【研究手法】

本研究室では,種類や比重の異なるプラスチック粒子のJIGによる高度分離に関する研究を行っており,発泡ウレタンを含むプラスチック樹脂混合物からの塩化ビニルの分離除去についても,JIG処理可能であると考えられる。また,発泡ウレタン等の多種の形態のプラスチック粒子の分離挙動については未解明であるため,挙動の把握も必要な研究課題であると考えられる。このようにして,JIG前処理と当研究室で既発表であるJIG選別法による各種プラスチックの選別法等を用い,実際の各種SR試料の最適処理フローの提案および,処理時の選別挙動把握と問題点の抽出および解決策の提案が可能であると考えられる。