ジルコニウムメゾ構造体による下水汚泥からのリンの効率的回収および再利用

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  • 山村 卓也 
 
COE研究員
水質変換工学研究室


研究テーマ


Figure 1. ZSの構
リンは植物や食糧生産にとっての必須栄養素であるが、有限の資源であり、枯渇が懸念されている。ジルコニウムメゾ構造体(ZS)はリン吸着能が著しく高く、そして選択的にリンを吸着することが知られている (Fig. 1)。さらに、一度吸着したリンはNaOHやクエン酸溶液で簡単に脱着させることが出来る。本研究では、ZSを用いた下水汚泥からの効率的なリンの回収および再利用について検討を行う。


Figure 2. ZSを用いた下水汚泥からのリンの効率的回収
および再利用のシナリオ

【研究手法】

ZSを用いたリンの効率的回収および再利用を行うために、2通りのシナリオを提案する (Fig. 2)。Scenario (1) では、下水汚泥の嫌気消化により溶出したリンをZSに吸着させる。その後、リンを吸着したZS(ZP)を肥料として農地に施肥する。Scenario (2) では、汚泥から溶出したリンを、ZSをイオン交換樹脂として用いることにより、高濃度、高純度に濃縮する。その後、晶析脱リンによりリン酸カルシウムとして回収し、農地に還元する。