DNAチップを用いた多指標型バイオアッセイの開発

博士:
  • 中村 吉志 
 

元学振特別研究員COE
(水質変換工学研究室)


研究テーマ

河川敷や湖沼に生えているヨシなどの植物は根から酸素などを放出している。この酸素の放出は底泥内の環境浄化能を促進すると考えられている。しかし、根の周り(根圏)は1mmにも満たない微小環境であるため、根圏内で生じている反応に関する情報は少ない。
本研究では根圏内において生じている反応の活性および微生物群集構造を解析し、根圏内で生じる反応が環境浄化に与える影響を解析する。


【研究手法】

根圏内の原位置における基質濃度分布を測定するために先端径が数10μmの微小電極(測定項目;酸素、アンモニア、亜硝酸、硝酸およびpH)を用いている。また根圏内の微生物群集構造を解析するため16S rDNAを対象とした分子生物学的手法を用いている。これは従来の方法と異なり培養を介さない分析方法であるため、培養困難な細菌に対する情報も迅速に得る事ができる方法である。