社会基盤施設の総合的マネージメント手法の開発

 研究詳細(PDF:28KB)
博士:
  • 劉 志鋼 
 

元COE研究員
(交通インテリジェンス研究室)


研究テーマ

包絡分析法を用いた社会基盤施設の効率評価に関する研究

これまで、公共事業などの社会基盤システムへの評価手法として、主に費用便益評価等の経済評価手法を用いて求められてきた。しかしながら、費用便益分析だけで、総合的な評価に当たってすべての要素を金銭だけで評価するのが難しい。そこで、本研究は、企業の経営活動の評価に用いられる包絡分析法(DEA)を提案した。
その中、都市交通インフラシステムの効率評価をはじめ、札幌市の下水処理場の効率評価を研究事例として、環境をはじめ、社会、経済など総合的な評価基準を考慮した社会基盤システムの効率評価を行った。この成果に基づいて、どのぐらいの改善すれば、効率的な事業体になれるかを解明し、これからの公共事業の新設規模や維持管理手法の決定などにも大きな参考になる。

【研究手法】

包絡分析法(DEA)は、事業体において入力(投入)から出力(産出)を得る変換過程を見て、その変換過程の効率性を測定するための手法である。従来の効率性評価は回帰分析法などによる平均像に基づいた分析法であったが、DEAは優れたものを基準とした相対的な評価方法であるのが特徴的である。