旧学科案内
平成17年度より工学部は4学科16コースになりました。
旧学科案内は平成16年度以前入学者用の学科案内のページです。
平成18年度に3年生で編入学される方は平成16年度入学者と同じカリキュラムで授業が行われます。
北海道大学工学部には,材料・化学系,情報エレクトロニクス系,物理工学系,社会工学系の4系があります。各系ごとに,技術者として必要な工学基礎を重視した4年間の学部教育が行われています。 入学後の1年の間は,理系科目を中心に文系科目を含む全学教育科目と,系独自の専門基礎科目を学び,学科の専門教育に向けて準備します。2年次より,希望する学科に分属し,周到に用意された専門教育を受けます。同時に,学科でも工学全般に関する学部共通科目や,系に共通する専門科目(系共通科目)を学ぶので,学科の専門性にだけ偏らず,総合大学の特徴を生かした,幅広い知識と視野を身につけ,社会に役立つ技術者として卒業することになります。
| 材料・化学系 | 材料工学科 |
|---|---|
| 応用化学科 | |
| 情報エレクトロニクス系 | 情報工学科 |
| 電子工学科 | |
| システム工学科 | |
| 物理工学系 | 応用物理学科 |
| 原子工学科 | |
| 機械工学科 | |
| 社会工学系 | 土木工学科 |
| 建築都市学科 | |
| 環境工学科 | |
| 資源開発工学科 |
材料工学科
目指せヤング・マテリアルエンジニア
材料工学って何ですか?
最近の材料工学分野のめざましい進歩は,基礎応用科学の発展と優秀な人材の輩出によります。資源とエネルギー源の少ないわが国は,海洋開発や太陽エネルギー・地熱の利用,原油,石炭などの化石燃料の有効利用,資源の再利用,さらには核融合エネルギーの利用などに多くの材料が要求されています。 そのため,金属をはじめ,セラミックス,高分子などの新材料,複合材料の開発など,人と地球にやさしい材料開発が次世代の大きな目標となっています。
材料工学科はどんな内容ですか?
学生定員は43名で,材料・化学系の学生として入学し,二年時の10月から材料工学科に配属されます。専門科目の講義と卒業研究指導は,物質工学専攻,分子科学専攻の大学院所属の教官が行います。材料創製や物性など関する基礎的学問を身につけ,最先端工学の話題を聞くことによって材料工学への興味が倍加します。新入生歓迎コンパ,野球大会,運動会,卒業コンパなど学生と教官のコミュニケーションも良く,あっという間の学生生活です。
大学院はどうなっていますか?
平成6年から新しい大学院教育を行っています。進学後は,いずれかの講座に所属し,研究と2つの専攻の講義・演習から,幅広い視野と体系化した知識を得ることを目標にしています。最近の社会情勢では,工学分野の大学院学生の要求が増加しているため,現在の大学院進学率は65%以上です。
カリキュラムは?
第1学年は物理,化学,数学などの基礎科目,第2学年には基礎科目のほかに,工学基礎科目と専門基礎科目が入ってきます。第3学年から専門科目が主体となり,第4学年は専門科目と卒業研究があります。そのほかに選択科目があります。
キーワード:材料,プロセス,強度,機能,表面
応用化学科
応用化学科は,物質・材料を取り扱うことのできる化学技術者および化学研究者の養成を目的として,専門基礎を重視して教育を行っております。 本学科の教育は,新しい物質をつくり,その性質を探る合成化学と材料化学,材料を実用化するのに不可欠な化学工学と反応工学,さらに生物学を組み込んだ応用生化学など,非常に広範な分野におよんでいます。学科の授業では,「有機化学」,「無機 ・分析化学」,「物理化学」,「高分子・生化学」,「化学工学」などの基礎科目をはじめ,それらの境界領域について広く学ぶことができます。合計53単位を修得しなければなりませんが,そのうちの26単位は選択になっております。
応用化学実験では,就職した後でも多くの人が仕事として行うことになる様々な実験の基礎を学びます。分析化学,物理化学,有機化学,無機化学,高分子化学,材料化学,生化学,化学工学などの幅広い内容の実験を通して化学全般についての知識と 実験技術が身につきます。
応用化学科の学生に対する授業や実験指導は,大学院工学研究科の物質工学専攻と分子化学専攻に所属する22研究分野の研究室の教官が携わっております。応用化学科の学生は,4年目になるといずれかの研究室に配属され,研究室内容に沿ったテ ーマで卒業研究に取り組みます。講座配属された後に行われる卒業研究は,各人がそれぞれの講座の研究内容に沿ったテーマについて行います。指導に当たる教官を始め,大学院博士課程ならびに修士課程の先輩とともに研究室の一員としてゼミナール, 研究討論に参加し自分の知識をより確実なものにするとともに,実験,研究の手法や考え方を学びます。研究は最先端かつ学問的にも高い水準のものであり,すばらしい成果が得られたときには,それらは学会の場や論文として発表されます。現状では, 学部卒業生の約9割が大学院に進学し,より高度な知識の習得と研究に専念します。
キーワード:応用化学,物理化学,有機化学,無機化学,分析化学,化学工学
情報工学科
情報工学科は,世界的な規模で高度に発達したコンピュータ,ネットワーク・システム,メディアに関する科学技術を担い,かつ,コンピュータの可能性と限界をも踏まえた独創的な研究を実施するとともに,これからの産業社会において,これらを担う能力と哲学を併せ持つ研究者,技術者を養成することを目的にしています。情報工学科の教育の標語は以下の二点に集約されます。
- 学際的で基盤的な学術分野である情報工学を発展させ得る基礎的能力の涵養
- 全世界的規模での情報技術(IT)革命が進行する中での独創的能力の涵養
この標語は北海道大学のもつフロンティアスピリッツの伝統に育まれたリベラルアーツの教育理念とともに情報工学科で脈打っています。より具体的な情報工学科の教育目標は
- 21世紀に期待される自然・生命からの知恵を育む情報科学技術の推進と人材育成を行う
- 21世紀情報技術(IT)の中心となり,基盤となる情報工学技術の発展と人材輩出に貢献する
- 人間・生活文化,医療・福祉,社会・経済など広範な情報科学技術の展開に貢献する
となります。以上のような教育理念と目標を実現するために,情報工学科では数理・解析,知的情報処理を担当する数理情報工学学科目,計算機言語,情報システム等を担当する情報システム工学学科目, 言語処理,コンピュータグラフィック ス,画像処理等を担当する情報メディア工学学科目を配置して,3学科目の担当教官を中心に専門教育を行い,特に創造的学習と実践を通しての教育に力点をおいています。ここで入学から卒業までの情報工学科の専門教育の大まかな流れを紹介します。情報工学科の卒業に必要な単位数は135単位以上で,内訳は全学教育科目 55単位以上,情報工学科専門科目 80単位以上(必修科目61単位,選択科 目 19単位以上)となっています。 1年次に,新入生は情報エレクトロニクス系に入学してから全学教育科目の中で情報工学に関連する科目として教養科目の共通科目での情報処理I,II,情報科学,統計学を履修します。1年次第2学期には系共通科目としての計算機プログラミング,電気回路を学びます。1年次終了時に情報エレクトロニクス系の中の情報工学科に分属して,情報工学科の学生 となります。分属後の2年次から情報工学科専門科目の履修が本格化し,系統的に配置されたカリキュラムに従って,2年次には学部共通科目群や計算科学基礎科目群,計算機のソフトウェア,ハードウェア基礎科目群を学習し,3年次には数理情報・システム科目群,情報ネットワーク・システム科目群,情報メディア・システム科目群を学習します。3年次第2学期の情報工学ゼミナールにおいて,英語 論文の読解力やプレゼンテーション能力が鍛えられます。また,情報エレクトロニクス系内の他学科の専門科目のうち情報工学と密接に関連する多様な科目群を選択できるようになっており,より広い視点を身につけるのに役立ちます。さらに,2年次から3年次にかけて,実験・演習により多くの時間を割り当て,授業によって習得した知識を実験・演習・討論等を通した実践によって実学とすること に重点を置いています。このように,情報工学の基礎的科目から専門性の高い応用技術に関する科目までが,学年が進むに従って履修できるようになっているので,学年が進行するに従って,学習の動機付けが強まり,意欲も高まります。この学習の動機付けが卒業論文のテーマに結びついていきます。4年次にいよいよ情報工学科3年間の専門教育の総まとめである卒業論文研究が始まります。これ は指導教官の指導の下,各自が,問題発掘から問題解決及びそのまとめと公表までを自分自身で最大限の力を発揮して行うものであり,特に独自性が重要視され,習得した知識にも増して,問題意識の高さ,問題解決の能力,各自の得た成果の有効性をアピールする能力などが要求され,卒業論文研究の過程と成果は就職後の専門技術者としての道を歩む場合や大学院での研究を行う場合の各自の出発点とな ります。また,情報工学科には教育用電子計算機システムがあり,最新のコンピュータ・ネットワーク・システムの下,最新のコンピュータ利用環境が整えられていますので,積極的にこれを活用し,
- 情報を扱う道具としてのコンピュータを理解している
- 情報の対象に深く迫るためのプログラミングの能力をもつ
- 情報社会を先導するメディア,ネットワーク・システムを理解している
- 情報工学の様々な課題に基礎理論を適用できる応用力をもつ
という視点から,自分自身に独自性を身に付けることができます。
以上のように,21世紀に入った今,情報工学科はわが国の科学技術立国の方針の下,今後の発展が予測される情報技術時代に対応できる基礎学力の充実,創造的な教育の実践を積極的に行っていきます。
キーワード:情報技術(IT), 数理情報工学, 情報システム工学, 情報メディア工学, 創造的学習と実践
電子工学科
未来をになう人材を育成する電子工学科
ITが時代のキーワードになっています。ITが現代社会を支えているといっても過言ではないでしょう。電子工学はIT分野の基盤技術である情報通信・エレクトロニクスをカバーする重要な技術分野です。電子工学分野の研究成果はコンピュータや通信にとどまらず,DVDや携帯電話といった身近な製品に応用されています。今では,ノートパソコンから光通信や衛星通信によって張りめぐらされたインターネットを利用して世界中から情報を集めることができます。また遠く離れたスーパーコンピュータを自在にあやつったりすることもできます。これらの高度な情報利用が可能になったのは,半導体LSI,光ファイバ,移動体通信そしてコンピュータシステムという電子工学の研究成果があったからといえます。本学科はITの基本要素技術である半導体集積回路,情報通信,コンピュータシステムといったITの基本要素を学ぶのに最適なカリキュラムと学習環境を提供しています。IT分野はドッグイヤーと言われるように技術が日進月歩で進む世界です。常に最新の技術と情報を把握しなければなりません。しかし,電子工学の根底に流れる基礎事項は整備された美しい体系となっていて,長い年月に耐え得るものです。未来に通用する基本事項を十分理解し応用力を養い,その上で若い知力によって最先端の研究・開発に挑戦することができる学科です。電子工学科は情報通信工学学科目,電子物性デバイス工学学科目,電子情報機器学学科目の3学科目,12分野から構成されています。構成する教官のすべてが電子工学関連の研究分野における第一線の研究者であり,学生が必要とする教育について考え,それを実践しています。
電子工学科の教育
電子工学科のカリキュラムはいろいろな意味で挑戦的なものです。本学科では学生が電子工学に関する最先端の知識に積極的に触れ,学び取ってくれることを期待しています。電子工学科は工学部情報エレクトロニクス系を構成する3学科の一つです。情報エレクトロニクス系の学生は1年次の全学共通科目,情エレ系共通科目を履修したのち3月の学科分属を経て2年目1学期から電子工学科の専門科目を学ぶことになります。電子工学科では通信,情報,コンピュータ,電子デバイス・回路に渡る電子工学の知識を幅広くかつ効率的に学習できるように配慮されています。学科分属後のカリキュラムでは講義のほかに必修科目として実験と演習があります。実験・演習は講義で学習した内容を実際に応用する実践的・創造的学習の場でもあります。電子工学の基礎科目は数学と物理学です。そして電 磁気学,電子物性,回路理論,計算機科学の各科目が応用への橋渡しをする基礎理論になります。それら共通基礎科目を学んだちに情報通信,電子デバイス,コンピュータサイエンスの専門科目群へとつながっていきます。学生諸君にとって最良の環境は,十分な力量をもつ教官スタッフと高いレベルの教育環境と考えています。電子工学科には最新鋭の実験設備が日々拡充,更新されています。電子工学科の卒業に必要な単位数は合計で135単位以上です。この内訳は全学教育科目が55単位以上,専門教育科目80単位(学部共通科目および系共通科目を含む) 以上です。専門教育科目には必修科目が66単位あり,それに加えて専門選択科目14単位以上を履修する必要があります。
電子工学科の学生生活
情報エレクトロニクス系の学生は1年次の全学共通科目,情エレ系共通科目を履修したのち3月の学科分属を経て2年目1学期から電子工学科の専門カリキュラムを学ぶことになります。演習は2年目第1期から3年目第1期までの3期にわたって行われ,講義の内容をただちに確認し,応用能力を身に付けます。実験は3年目第1期,第2期に実施されます。3年目第2期には卒業論文指導のための研究室配属があります。研究室配属後は各分野で卒業論文の指導を受けることになります。しかし,3年目第1期終了時点で未修得単位が多く次年度卒業が見込めない場合は,研究室配属が行われません。4年目に入ると卒業後の進路を決めることになります。現在,多くの学生が大学院進学を希望しています。大学院進学の場合は8月末に実施される大学院入学試験を受けることになります。
卒業後の進路
電子工学科卒業生の多くは大学院に進学し,研究者としての素養を磨いています。大学院終了後は情報通信・エレクトロニクス関係の研究・開発分野をはじめ,放送分野,官公庁などに進出しています。北海道大学では電子工学科が1960年に設立されており,すでに各企業および大学,研究所などにおいて重要な役割をにない,国際的に活躍中の人材を数多く輩出しています。また,本学科卒業生には札幌のITベンチャー企業の創業者として活躍している方も複数おり,北海道の情報通信産業の中心的な役割を担っています。
システム工学科
1)「システム工学」とは
現代社会はいろいろな工学システムに支えられて成り立っています。例えば情報システム,生産システム,制御システム,エネルギーシステムなどがあげられます。目的とする機能を実現するために必要なハードウェア(デバイス)およびソフトウェアを創出し,これらを最適に組み合わせてシステム化するための学問がシステム工学です。 システム工学は電子工学,電気工学,情報工学,機械工学,物性工学,さらには生体工学などを有機的に統合した学問です。システム工学には,高い付加価値をもつハードウェア・ソフトウェアを創生するための先端要素技術の研究開発,システム設計,製造,デバイスの集積化とシステム構成,システム機能シミュレーション,システムと人間のインターフェイスなど,コンピューターを駆使した新しい技術が必須です。 システム工学は,近年のIT技術をはじめとする新しい工学技術を支えている学問です。
2)システム工学科の教育
(1)教育目標
システム工学科では物理,数学のしっかりとした基礎学力をもとにシステム工学を修得し,問題提起能力と問題解決能力を有し,さらに国際社会で活躍できる技術者,研究者の育成を目標にしています。そのために,自然に対する強い探究心と技術に対 する強い関心,国際社会に飛び出す旺盛な意欲,そして社会から信頼される科学技術を創造することに夢を持っている学生を求めています。
(2)カリキュラム構成
システム工学科のカリキュラムは,工学部および情報エレクトロニクス系として提供 されている科目のほか,学科独自の科目として,システム,制御,情報,物性に関す る専門基礎科目(15必修科目)と4つの専門科目群すなわち,制御情報システム科目群 (6選択科目),電磁エネルギーシステム科目群(4選択科目),物質情報システム科目 群(3選択科目),生体システム科目群(4選択科目群)で構成されています。複数の科 目群から科目を選択履修することにより,体系的かつ幅広い知識を身につけることが 出来るようにカリキュラムが用意されています。卒業には,卒業論文を含む必修科目 60単位のほか,選択科目から20単位以上の習得が必要です。
(3)授業体系
システム工学科では,はじめに数学,物理学,情報工学など工学の理論的考察のために必要な工学基礎教科を学び,次に電磁理論,制御工学,電子回路,物性工学などのシステム工学専門基礎教科を学びます。そこで得られた基礎知識を,具体的なシステム,たとえば電磁エネルギーシステム,制御システム,物質情報システム,生体システムなどに応用するための専門教科を学びます。システム工学科において不可欠なコンピューター教育を含めて実験,演習には多くの時間を当てています。実験は,システム工学の基礎を対象とした基礎的実験および,システム,情報,制御,物性などの専門性を取り入れた応用的実験を行います。最終学年の4年生では,各自が希望する研究分野に所属し,指導教官のもとで1年間卒業研究を行い,その成果を卒業論文にまとめプレゼンテーションを行います。
(4)教育指導組織
システム工学科の教育は,システム情報工学専攻の電磁エネルギーシステム工学講座,制御情報工学講座,生体システム工学講座および電子情報工学専攻の物質エレクトロニクス講座の4講座に属する合計12分野(研究室)と,さらに,電子科学研究所および量子集積エレクトロニクス研究センターのそれぞれ1研究分野の協力により行われます。これら14の分野(研究室)で,卒業研究の指導を受けることが出来ます。実験・演習では,テーマごとの教官がきめ細かな指導を行います。
キーワード:システム工学, 情報工学, システム制御, 物性工学, 電磁エネルギー工学, 生体工学
応用物理学科
今日, 物理学に基礎を置く科学と技術の融合は益々重要性を深めています。応用物理学科 では,物理学の基礎と応用に関する教育を通して,21世紀の科学技術を担う広い視野と柔軟な考え方を持ち,新しい学問領域や新しい技術に独創的な貢献をす る人材の育成を目指しています。
応用物理学科 の授業内容は3つのカテゴリーに分かれています。まず,工学基礎科目として応用数学I, IIとそれらの演習,図形科学,データ解析学を学び,また物理学におけるいろいろな基礎的な科目,つまり,力学,電磁気学,熱力学,量子力学,統 計力学などと,やはりそれらの,演習を通じて,基礎学力の習得をはかります。また応用物理学実験を通じて種々の実験装置の原理と操作の仕方を学び, 更に現代物理学の一端にじかに触れることが出来ます。これらの科目は全て必修です。
また国際化に対応すべく,外国語文献購読を通じて,科学英語に親しみます。この科目は同時にグループ研究ともなっており,討論などを通して研究を進展させるための協調性,コミュニケーション力,プレゼンテーション力などの向上にも配慮されてい ます。
応用物理学科独自の教育として,さらに進んで先端科学技術における技術と物理との相互の役割を理解するためのカリキュラムが用意されています。固体物理学,光物理学,電子工学などに加え,複雑系の物理学,半導体物理学,極低温物理学,量子エレ クトロニクス,情報科学などがそれに対応します。こうして応用能力が十分に身につくよう配慮されています。
大学院や企業での研究を行う際に必要となる能力(創造性)や基礎技術を身につける事も大切な課題です。4年生で行う卒業論文研究では,教官の指導の下で研究テーマ(課題)を発見することからはじめて,解決に至るまでの計画の立案,それに基づく学習と研究,得られた成果の発表を行います。これらの作業を通し,創造力,構想力,考察力,問題解決能力,計算力・実験力,発表力を身につけることが出来ます。このようにして,応用物理学科の学部を卒業した学生のうち,最近は8-9割の学生が大学院へ進学しています。
また応用物理学科では,平成13年度にJABEEの試行審査を受け,さらに近い将来本審査を受けることを検討しています。JABEEとは日本技術者教育認定制度のことで,より正確には「大学で実施されている技術者教育プラグラムが,社会の要求水準を満たしているかどうかを判断し,要求水準を満たしているプログラムを認定する制度」です。国際協定によりJABEEの認定は日本のみならず外国でも通用する予定です。
原子工学科
世界は何からできていますか? <未知への探求-原子から宇宙まで>
近代科学は原子の謎解きによって始まりました。それは,電子や原子核の発見,その後の中性子,中間子などの素粒子の発見へとつながり,宇宙の成り立ちが分かってきました。このような成果は,実社会に対しては,原子核の変換によるエネルギーの解放として実を結びました。素粒子・原子レベルでの物質の振る舞いを,実際の生活に利用されるものの開発・研究に結び付けて行くことは今後の科学にとって不可欠なことです。原子工学は,素粒子・原子レベルのミクロ科学をベースに,物理,化学,電子・情報,材料,機械などの分野を統合し,いかに人類の生活に役立てるかという課題に向かっていく,挑戦的で先駆的な総合的学問分野です。未知の新分野への意欲に燃える若者にふさわしい分野といえましょう。エネルギー科学,加速器・ビーム科学,核融合,宇宙工学など,人類の夢をかける未来技術に,もっとも近い位置にある工学です。
原子工学科とは? <エネルギー科学と地球環境保全の教育・研究>
数億年前から地球上に降り注いできた太陽エネルギーが蓄えられた化石燃料(石炭や石油,天然ガス)は,産業革命以後,急速に消費され,その結果,地球温暖化や酸性雨などの地球規模での問題が生じています。石油はこの先50年程度で消費し尽くされるとも言われており,エネルギーは,わたしたちの世代の問題であるばかりではなく,未来の世代に対する責任も問われています。原子工学科では,これら21世紀の人類の重要な課題である「エネルギー科学と地球環境保全の問題」の解決を目指して,基礎として素粒子・原子・分子レベルの運動や構造を解明するための解析手法としての加速器技術や量子(素粒子)ビーム利用研究を,その応用として,未来のクリーンエネルギーである核融合エネルギーの開発,より安全性の高い核分裂エネルギーの開発などに関する教育と研究を行っています。核融合炉,巨大加速器,核分裂炉は先端技術を駆使した総合的システムであり,装置やシステムの開発には従来のマクロな現象を対象とした物理工学分野だけでなく,分子・原子・原子核・光子・プラズマなどミクロな粒子の挙動や相互作用に基づいて理解し開発することが必要な工学分野です。
原子工学科の教育目標は? <ミクロ科学からシステム工学に及ぶ幅広い理解>
原子工学科では,このような課題に立ち向かうことができる新しい時代の人材を育成すべく,ミクロ科学からマクロなシステム工学に及ぶ広範な工学に関する基礎的な理解力を持った,これからの科学技術分野で活躍できる研究者・技術者の育成を目標としています。すなわち,物理や化学的な現象をミクロな立場から理解する基礎的能力を養うことにより,プラズマ工学,材料物性からエネルギーシステム(核分裂や核融合炉など),量子ビームの計測や利用などの専門分野の技術者や研究者を育てています。
教育内容は? <基礎科目と応用科目を土台にした総合的な専門科目の習得>
原子工学科では,新しい技術の創造と発展に必要な,原子・分子,中性子,プラズマ,電子,光等のミクロな粒子の振る舞いの理解に関連する物理工学を学びます。基礎科目を学んだ上に,システムとコンピューターを含む情報科学,電気・電子工学,機械工学の素養を培います。ここでは特に,原子物理とプラズマ物理,材料科学をしっかりと学ぶことができるカリキュラムづくりをしており,豊富な実験プログラムも用意されています。さらに,これらの基礎を土台として,全体を統合ずるシステム工学(ビッグサイエンスの代表である先端原子力システム,未来のクリーンエネルギーを目指す核融合,加速器の物理工学とその応用)といった専門科目について習得し,総合力を養えるようにしています。これらの教育内容は他分野,たとえば半導体や宇宙の科学と工学に対しても対応できるものです。
カリキュラムの構成は? <工学基礎の土台の上に立つバランスのとれた専門教育>
原子工学科のカリキュラムは,ミクロな世界を対象とする量子科学と実際的なことを学ぶエンジニヤリングサイエンスを基礎としています。このような本学科の教育科目には他の学科に見られない特長があり,工学一般の基礎を広く網羅しています。すなわち,数学,物理,化学からなる基礎科目があり,その上に,材料,エネルギー,情報に関連する科目群に分類できる3つの専門科目があります。これにより,工学基礎の上にバランスのとれた専門性を身につけることができるように構成されています。
1. 基礎科目 数学:応用数学I,応用数学演習I,応用数学II,応用数学演習II,物理:熱力学,電磁気学,流体力学,量子力学,統計力学,原子物理学, 化学:物理化学I,物理化学II,放射化学
2. 情報関連科目 データ解析学,外国語文献購読,電子工学,システム制御工学,応用数学III
3. 材料関連科目 材料力学,材料科学I,材料科学II,表面工学,真空工学,半導体物理学,原子炉材料,核燃料サイクル
4. エネルギー関連科目 原子炉物理,熱輸送論,原子炉工学,原子力安全工学,原子力発電,リスク科学,放射線計測,放射線科学, プラズマ科学,核融合工学,加速器応用工学
希望者の心得 <総合的な把握力と積極性の修養>
原子工学科では,原子エネルギーシステム(核分裂,核融合),放射線の計測や利用,プラズマ理工学,材料物性をミクロな立場から理解するとともに,マクロな立場から総合的に把握する学力を涵養することが求められます。このため物理学を中心とする基礎知識を,十分習得するよう心掛けることが大切です。また,日頃から,物理的現象を深く考察する慣習を身につけ,実験や演習などにも能動的に取り組む積極的姿勢が求められます。
どんな分野で活躍できますか? <専門性の習得による幅広い分野での活躍>
原子工学科の卒業生の大半は大学院に進学します。学部卒業生と修士修了生は「ミクロ科学からマクロ工学まで」の幅広い学修により培われた素養を活かして,研究開発,製品開発,システム管理,情報・通信などの第一線で活躍しています。すなわち,原子力分野ばかりでなく,電気,電子機器,各種材料(半導体,セラミックスなど),機械,化学など多岐にわたる分野のメーカー,電力,官庁,大学,研究機関に進出し,幅広い教育カリキュラムで培われた素養を基に,大きな貢献をしてきています。
キーワード:エネルギー,ミクロ科学,量子ビーム,プラズマ,システム
機械工学科
進化する羅針盤
It is difficult to see what is impossible, for the dream of yesterday is the hope of today and the reality of tomorrow. Robert H. Goddard, at his school graduation, 1904.
機械工学って何ですか?ロケット/航空機/リニアモーターカー/ロボット・・・
月へ行きたい,空を飛びたい,より早く,より精密に・・・,私たちは新しい機械を開発する事により,大きな夢を次々に実現させてきました。「何が不可能化を明言する事は難しい・・・・」Goddardの言葉は今日ますますその輝きを増しています。夢をかなえるためには,まず歩き始めなければなりません。しかし,やみくもに進んでも目的地に到達する事は出来ないでしょう。たとえ道に迷っても,己の立つ場所と進むべき方向を指し示すコンパスが必要です。そう,機械工学とは,創造のための決して壊れる事のない羅針盤なのです。機械工学は工学の中でも最も広い領域をカバーしています。皆さんも工学という言葉が蒸気機関車のエンジンに由来していることは知っていると思います。機械工学はそのエンジンの発明以来着実に領域を広げていますが、これからも進展を続ける多くの技術革新に大いに貢献するものと思います。社会が必要とする技術自身は時代とともに変わります.例えば2001年から2005年にかけてはライフサイエンス,IT,環境とナノテクノロジーが国の重要技術課題に選定されていますが,機械工学はこの課題の推進になくてはならない工学です。
活動の場は? 機械工学科の卒業生は,自動車,航空機,宇宙機械,建設機械,工作機械産業はもちろん,電子,電気,情報,化学,材料,バイオ,医療福祉機械に至るまで,ほとんど全ての分野で求められています。機械工学科では,力・流れ・熱といった基礎学問以外に,もの作りの上で必要不可欠な専門的学問,さらに複雑に組み合わさったシステム全体を総合的に把握する力をやしなう教育をしています。ですから,卒業生は新しい機械の研究開発において,他分野の研究者・技術者を取りまとめ,中心的役割を果たしているのです。宇宙開発を例に挙げるまでもなく現在では製品が巨大なシステムに組上げられる事が多くなっています。また,資源や環境問題など,製品や製品を作り出す過程が社会に与える影響も極めて大きくなっています。このような時代に工学の幅広い基礎と応用力そしてバランス感覚を身に付けた機械工学科の卒業生への期待は益々大きくなっています。 世界ではじめて液体ロケットエンジンを開発したRobert H. Goddardのように,君たちも夢への第一歩を踏み出してみませんか。
カリキュラム機械工学科における講義は,設計と制御および動力学や加工を担当する「設計制御工学」,機械材料の力学と機能を担当する「固体工学」,流体現象の理論と応用を担当する「流体工学」,熱現象および伝熱や燃焼の理論と応用を担当する「熱物理工学」,熱エネルギー変換や熱システムを担当する「熱システム工学」の5学科目が中心となって実施しています。専門科目の履修に続いて卒業論文をまとめることが要求されます。
機械工学科の教育目標
(1)機械工学の分野を通じて21世紀社会の発展に貢献できる,高い志と広い視野を持った技術者・研究者の育成を目指す。(2)幅広い教養と,国際的に評価され,かつ,大学院でのより高度な教育を受けるに相応しい専門基礎学力を有する学生を育成する。(3)多様な技術的要求に対応でき,また未知の課題・分野に対して積極的に挑戦する気概と能力とを持って,地域社会から国際社会までの広い世界で活躍する意欲と素養を有する学生を養成する。
機械工学の高度化に伴い,卒業生の約7割が大学院へ進学し,他大学からの進学者も多数おります。機械科学専攻では,機械工学がカバーする先端科学領域において,研究者として必要な高度な解析力と研究手法を学び,修士課程では修士論文,さらに博士後期課程では博士論文をまとめることによって国際的に活躍する研究者として自立することを目指します。
機械工学科への進学機械工学科を志望する場合には工学部物理工学系の大学入学試験に合格することがまず求められます。入学して1年後,第1学年度の成績により,3月に分属が決定されます。
キーワード:設計制御,固体力学,流体力学,熱物理,熱システム
土木工学科
人間の安全で快適かつ充実した社会活動の営みに不可欠な空間・環境を創り出すことを目的に,基盤となる諸施設の計画から建設,保全にわたる諸技術と,その自然環境との均衡ある発展のシステムづくりに必要な基礎科目を学ぶとともに,社会工学に関わる総合技術者としての素養を養う。後述のように,「土木共通」,「交通システム系」「構造系」「地盤系」「水圏系」の専門分野の科目群が用意されているが,単に土木工学の専門分野の基礎知識を与えるだけでなく,土木技術に関する幅広い基礎認識と高度専門技術者に発展する素養を備えた人材の育成を目的としている。
[交通システム系科目]では,都市および地域活動を支える交通システムについての計画・評価,交通施設の設計・建設および維持管理,ならびに各種交通流の制御等の技術の基礎を習得するとともに,都市交通環境の改善を図るための交通システムの開発や安全工学について学ぶ。
[構造系科目]では,橋梁,ダム,トンネル,地下鉄,海洋港湾施設,ライフライン施設などの社会活動に必要とされる各種土木構造物を,安全にかつ自然環境と調和した形で計画,設計,建設および保全するための力学・材料学・構造解析・構造工学等を基本とした領域を学ぶ。
[地盤系科目]では,社会基盤諸施設を支える地盤の構成要素である「土」の物理化学的性質や力学的性質,地下水の流れに関するメカニズムを学ぶとともに,土構造物や構造物基礎の設計・施工,地盤の改良,地震・豪雨などによる地盤災害の防止技術などに関する基礎を習得する。
[水圏系科目]では,人類の文化がすべて大河川の流域に起こったように,社会活動に不可欠な「水」をテーマに河川,湖沼などの地表水,地下水さらに沿岸海洋などの水圏において自然と共存し,かつ安全で美しく快適な環境を創造するために必要な水環境過程,流れや波の基本的な性質を習得する。
建築都市学科
建築都市学科は,昭和23年に寒地における生活環境の改善という使命を担って設立された。その後今日まで,広い視野と高度な専門性をそなえた建築家・計画家・建築技術者・研究者・行政担当者などとして,社会に送り出してきている。そして今,国際化,高齢化,高度化の要件を踏まえたより豊かな生活環境形成へ向けて,新たに展開しようとしている。建築・都市学は,生活の場をつつむ建築空間の創出を中心に,歴史的建築や自然環境をまもりながら,都市や地域の計画や設計へと広がり,風土的な特質を生かした文化の基礎や社会の資産を創りだし,守り,なおして行く学問領域である。具体的に説明すると,自然・社会・文化の調和を形づくりながら,人間の生活環境を構成する建築や都市をより安全に,より人にやさしく,より便利で,より快適に,より美しく,かつ価値あるものにしてゆく方法体系といえる。
建築・都市学の魅力は,人間のもつ幅広い知性に期待し,これと感性を調和させながら,新たな生活空間を創造して行くところにある。このため,建築都市学科のカリキュラムは,広く関連諸分野の認識を持てるような教育システムを採用している。そして,少人数での討論やマンツーマンを重視した各種の演習などを通して,建築・都市・環境の創出に必要な総合力と創造力を養う教育を展開している。授業科目は次のように必修と第1選択と第2選に分類されており,選択科目の場合はこれらの中から必要単位数以上を適切に選択し学習する。
(必修科目)
応用数学I,応用数学演習I,基礎図形科学,社会工学入I,社会工学入門II,コ ンピューティング演習,建築序説,建築都市学ゼミナールI,建築都市学ゼミナ ールII,計画・設計演習I,計画・設計演習II,計画・設計演習III,卒業論文・ 設計
(第1選択科目)
応用図形科学,構造力学I,建築都市法規,建築史通論,建築計画,住居計画, 都市計画,建築環境論,構造力学II,構造力学III,各種構造I,地震工学,地震 工学演習,建築生産,
(第2選択科目)
システム工学概論,現代物理学概論,現代化学概論,生物工学概論,生体工学概 論,環境工学概論,都市学概論,土の力学I,コンストラクションマネジメント, 気象学,建築都市計画演習,学外建築実習,建築調査解析,建築算法,近代建築 都市史,計画設計論I,計画設計論II,計画設計論III,コミュニティデザイン, 都市環境計画,建築環境計画,建築環境論演習,環境と設備の演習,構造解析I, 構造解析II,各種構造II,建築構造設計演習,防災計画論,建設材料,建築材料 演習,建築施工,測量学,寒地工学
キーワード:建築構造,建築材料,建築計画,都市計画,建築都市環境,建築史
環境工学科
健康と環境の工学
環境工学とは
人間活動の都市への集中は,私たちに効率性と利便性を提供してくれます。しかし,一方では,集中化に伴う環境の悪化や汚染といったマイナス面も生みだしてしまいます。環境工学は,工学技術・知識を駆使して,私たちの生活と健康を守り,快適な生活環境をつくることを目的とした「健康と環境の工学」です。
北海道大学の環境工学科は1957年にわが国最初の「衛生工学科」として創設され,「生命を衛(まも)る」多くの技術者を育ててきましましました。環境問題の複雑化や室内の身近な環境から地球全体の環境までを視野に捉える必要性,そして持続可能な社会作りのため,環境工学の役割はますます重要となっており,教育・研究対象の広がりにあわせて1997年に名称を「環境工学科」と変更しています。
環境工学の対象は
私たちの日常生活に欠くことのできない水道,下水道,廃棄物処理,建物や住宅の空調・冷暖房,そして水質汚濁,大気汚染,騒音などの公害防止,環境アセスメント,健康リスク管理,これらすべてが環境工学の対象です。すなわち,人間の生命や健康を第一とし,水・空気・廃棄物などの人間活動と生命の基本となる物質・エネルギーを管理し,制御する工学といえます。
環境工学の対象を例示すると次のようになります:
- 飲み水:安全な飲み水を得るための処理技術,流域の水資源(水の量と質)の管理
- 排水:環境負荷を低減するための処理技術,排水の再利用や有用資源再利用のための技術
- 雨水:洪水を防ぐための効率的な集水・貯留技術
- 水環境:川・湖・海の汚染メカニズムの解析,水質保全技術
- 大気環境:大気の地域・地球規模汚染メカニズムの解析と大気質保全技術
- 室内環境:健康な室内環境の創造,自然エネルギー利用技術
- ごみと資源:家庭・事業活動から発生するごみのリサイクルと処理
- 環境リスク:微量汚染物質に伴う健康リスクの評価と管理
環境工学科のカリキュラム
人間の健康を守り,快適な環境を作っていくためには,工学だけでなく,物理学,化学,生物学,医学,社会科学などのさまざまな専門家との協同が必要となります。そのため,環境工学科のカリキュラムは,広い視野を持ち,現在と将来の環境を真剣に考える人材を育てることを目的として構成されています。
カリキュラムは「基礎科目」,「工学基礎科目」,「専門基礎科目」,「専門科目」の4つのグループにより構成されています。主に,1年次に「基礎科目」,「工学基礎科目」が開講され,理数系科目をじっくり学びます。そして,2年次から環境工学という学問領域を学ぶための「専門基礎科目」が開講され,環境に関わる現象を観察・把握し解析する能力や環境を管理・保全そして改善していく際に必要な基本的な考え方を学びます。これらの専門基礎科目は3年次に開講される「環境衛生工学」,「環境保全システム工学」,「人間環境計画学」,「廃棄物資源工学」といった環境工学の主な分野を勉学するための基礎となります。
4年次に開講される「環境工学ゼミナール」や「卒業論文」に取り組むことにより,環境工学に関わる最先端の研究を題材に,調査や実験を計画・実行し,結果を解析・考察して,そして説明する能力を培います。
このように,専門的な知識・技術を総合化し,広い視野のもと,工学専門技術者としてのものの見方・問題解決能力を身に付けることが期待されています。
環境工学科についてもっと知りたい方のために
北海道大学衛生工学科(現環境工学科)では,技報堂出版から「健康と環境の工学」という入門書を出しています。この本は北海道大学社会工学系の1年生を対象とした入門講義でも用いられています。内容は,地球環境,環境保全から水,都市,エネルギー,大気,廃棄物,アセスメント,さらには国際協力の重要性まで広い分野をカバーしています。
キーワード:健康,環境,水,大気,廃棄物,エネルギー
資源開発工学科
地球と対話する工学を目指して
本学科では地殻・環境・資源についての教育・研究を行っています。
地殻
岩盤は人間の生活を支えてくれますが,ときとして,亀裂や地下水等の影響で,予想外の大規模な災害を引き起こすことがあります。地下水の循環は,温泉や地熱エネルギーのような豊かな恵みを与えてくれると同時に,環境汚染物質を拡散させることもあります。安全で豊かな生活の創造のためには地殻を正しく利用することが大事です。私達は,安全で環境にやさしい地殻の開発・利用に関する教育・研究を積極的に行います。
岩石や岩盤に関する基礎的な研究はもちろんのこと,廃棄物を安全に地中深くに埋めて処分するための空洞を設計する方法,落石を正確に検知する方法,安全で静かな発破の方法等についても研究しています。
環境
近年,人間生活の地球環境に及ぼす影響が深刻な問題となってきています。それに伴い,廃棄物の資源化・リサイクル,環境中の汚染物質の除去,汚染環境の修復などが重要な課題となっており,その解決のために,資源の分離・精製技術に基礎を置く様々な方法が考案・開発されています。私達は,明日の資源循環型社会に向けて,資源の活用とリサイクルに積極的に取り組み,地球環境の保全と人間の活動との調和をはかります。地球を単に開発の対象として見るのではなく,地球を大切にする,地球にやさしい工学の確立を目指します。
廃棄物の資源化・リサイクル,資源の分離・精製技術に関する研究はもちろんのこと,廃コンクリートのリサイクルシステム,河川・地下水汚染の調査と修復,湿原保全のための水理地質構造調査,水の流れのコンピューターシミュレーション等についても研究しています。
資源
人類は,地殻の中から金,銀,ダイヤモンド,石油などの資源やエネルギーを採取し,加工・利用することにより様々な文化,文明を築きあげてきましました。世界の歴史は,資源に関する技術開発が産業と社会の進歩を促してきたことを教えてくれます。テレビ,コンピュータ,自動車を始め,飛行機,スペースシャトルに至るまで,これらは地球から得られた材料で作られており,これを動かすためのエネルギーも地球に存在する資源に依存しています。私達は,人間の生活と活動に不可欠な資源を安定的に確保し,供給・利用し,かつ地球にやさしい資源・エネルギー開発に必要な知識と技術に関する教育・研究を行います。
例えば,鉱物資源の地質学的特性や探査指標に関する研究,資源情報処理,地質材料の利用に関する研究,メタンハイドレート回収技術に関する基礎的研究,炭層ガスの利用に関する研究,CO2の炭層注入・固定に関する研究等を行っています。
資源開発工学科の教育や研究についてもっと詳しく知りたい方はホームページ (http://www.eng.hokudai.ac.jp/edu/course/rescirc/index-j.html)を参照してください。
キーワード:地殻,環境,資源
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学工学系事務部
教務課(教務担当) 電話(011)706-6119 e-mail: kyomuka@eng.hokudai.ac.jp



















